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Incident何が起こったか?
患者から薬局に「レンドルミン錠の服用量がわからない。」と電話があった。
Prescription処方内容は?
<処方1> 70 歳代の男性。病院の内科。オーダ/印字出力。
メインテート錠 5 mg | 1錠 | 1日1回 | 朝食後 | 63日分 |
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ニバジール錠 2 mg | 1錠 | 1日1回 | 寝る前 | 63日分 |
レンドルミン錠 0.25 mg | 2錠 | 1日1回 | 寝る前 | 63日分 |
図1.「レンドルミン錠 0.25mg」の PTP 包装。
<効能効果>
●レンドルミン錠(ブロチゾラム)
不眠症、麻酔前投薬
Historyどのような経緯で起こったか?
患者は、以前からレンドルミン錠を服用していたが、ある時ふと薬情(薬剤情報提供書)を見ていると、レンドルミン錠 25mg と記載があった(図2)。しかし、自分が持っているレンドルミン錠の PTP や薬情の錠剤写真(図中の矢印)を見ると、0.25mg との記載されていたことから、薬局が錠剤を出し間違ったのかもしれないと疑ったり(患者は、レンドルミン錠の規格として 0.25mg しか販売されていないことは知らない)、服用量がわからなくなり、混乱して薬局に問い合わせの電話をかけてきた。
図2. レンドルミン錠 0.25mg の薬情
薬情には「0.25mg」と全角で印字されていたため、「0」を残して「.25」が次の行に送られてしまっていた。薬情のレンドルミン錠の記載が、正しく印字されていなかったことを患者に謝罪し、正しい用法用量(0.25mg)を伝えた。
Worst scenario最悪の事態
レンドルミン錠が服用できなくなって、不眠症が重篤化する。
Assessment問題点の解析は? 何が問題か?
レセコンメーカーの仕様のままであれば、薬情の薬剤の規格を示す数字が、半角のものや全角の物が混在していたが、それに気付かなかった。また、規格を示す数字が全角になっていることが引き起こす問題点を予測することができなかった。
Plan問題点回避の計画は? 確認ポイントは?
これまで、薬情の薬の説明の内容は当該薬局の薬剤師でチェックして修正していたが、薬剤の規格単位に関してはチェックしていなかった。今回の事例を機に、全角になっている数字は全て半角に手動で入力し直した。
Watchword標語は?
・薬情の数字の全角表示は回避! 半角表示に!
・処方せんの数字が全角表示の場合には、可能な限り半角表示に変更するように依頼!
Special instruction特記事項は?
表にブロチゾラムを含めて各種睡眠薬の睡眠時間(入眠時間、睡眠持続時間)と血中濃度(ピーク時間、半減期)を示す。
「ポケット医薬品集 2016(白文舎)」より引用