皆さん、こんにちは!
今回は新型コロナウイルス感染症やインフルエンザ以外の代表的な感染症を7つ一挙に取り上げたいと思います。
まず1つ目は「HIVとエイズ」です。
HIVとは「ヒト免疫不全ウイルス」のことで、エイズとは「後天性免疫不全症候群」いわゆる病気の状態を表します。
HIVを体内から完全に排除できる治療方法はありませんが、抗HIV薬(ビクタビルなどの配合剤が頻用)による抗HIV療法を行うことでウイルスの増殖を抑え、エイズの発症を予防・遅延させることができます。
2つ目は「カンジダ」です。
カンジダとは真菌の一種で多くの種類が存在し、消化管、膣、口腔、咽頭などの粘膜や健常皮膚の表面に広く生息する常在菌のひとつです。
主に、口腔カンジダ症と性器(外陰)カンジダ症に分類されます。
口腔カンジダ症は抗真菌薬(内服薬や塗り薬)で治療します。
性器カンジダ症は膣内の治療は膣錠を使用します。
外陰部は塗り薬で治療します。
3つ目は「ヘルペス」です。
ヘルペスとは小さい水ぶくれが集まった急性の炎症性皮膚疾患のことをいい、大きく分けて単純疱疹と帯状疱疹に分けられ、さらに単純疱疹は口の周囲や顔全体に発症する単純ヘルペスウイルスⅠ型と陰部に発症する単純ヘルペスⅡ型に分けられます。
帯状疱疹ウイルスの初感染では水痘(水ぼうそう)になり、このウイルスが体内の神経節に潜伏し、免疫力が低下すると、再活性化して発症するのが帯状疱疹です。
治療薬は抗ウイルス薬(アシクロビル、バラシクロビル、アメナメビルなどの内服薬や塗り薬)を使って治療します。
4つ目は「結核」です。
結核とは、結核菌という細菌が体の中に入り、増えることによって起こる病気であり、結核菌は主に肺の内部で増えるため、咳、痰、発熱など、風邪のような症状が長く続くのが特徴です。
現在は治療法が確立しており、抗結核薬(リファンピシンやエサンブトールなど)をきちんと服用すれば治ります。
5つ目は「(細菌性)赤痢」です。
こちらは赤痢菌を病原体とする腸管感染症で、主に国外で感染し、感染してから1~5 日の潜伏期を経て、下痢、発熱、腹痛等が発症します。
無治療でも完治しますが、発症初期に抗生剤治療を行うと、症状の持続期間や保菌している期間が短くなることがありますので、乳酸菌やビフィズス菌などの生菌整腸薬を服用(下痢止めは原則推奨しない)したり、経口補水液(ORS)やスポーツ飲料で水分を補給することが大切です。
6つ目は「梅毒」です。
梅毒トレポネーマという病原菌で、病名は症状にみられる赤い発疹が楊梅(ヤマモモ)に似ていることに由来します。
梅毒はここ数年、特に若い女性の感染数が増えています。
早期に抗菌薬を服用することで完治が可能ですが、感染を繰り返すことがあり、パートナーも含めて再感染の予防が必要です。
最後は「麻疹・風疹」です。
こちらもウイルス性感染症の1つで、発熱や目・喉・耳へ様々な症状が起こります。
特別な治療法はなく対症療法となり、事前にワクチン接種が推奨されています。
今回は以上ですが、薬学生の皆さんは様々な感染症についていかがお考えでしょうか?
是非参考にして下さい!
メディセレ薬局 管理薬剤師 密原 将志
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