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メディセレ薬局 現場からの声

PCR検査と抗原検査について

皆さん、こんにちは!
依然、新型コロナウイルス感染症が猛威を振るう中、いかがお過ごしでしょうか?
今回は、改めて「PCR検査」と「抗原検査」の違いについてお話したいと思います。


まず「PCR」とは、正式名称「ポリメラーゼ連鎖反応」(Polymerase Chain Reaction)の略で、ウイルス等の遺伝子(DNA:デオキシリボ核酸)を増幅させて検出する技術のことを指します。
つまり、検査したいウイルスの遺伝子を専用の薬液を用いて増幅させ検出する検査方法です。検体の採取方法は、鼻腔や唾液から採取するなど複数の方法があります。

続いて「抗原検査」とは、検査したいウイルスの抗体を用いて、ウイルスが持つ特有のタンパク質(抗原)を検出する検査方法です。
これはPCR検査に比べ検出率は劣りますが、少ない時間で結果が出るので、速やかに判断が必要な場合等に用いられることが多いです。
さらに言えば、抗原検査には、「抗原定性検査」と「抗原定量検査」の2種類があります。
「抗原定性検査」とは、検査キットに含まれる抗体が検体に含まれる抗原をキャッチして、キット上に線として現れると陽性と判断します。
この検査では陽性か陰性かの判別だけをします。
特別な機械は必要なく、8分~30分程度で検査が可能ですが、検体に含まれる抗原量(ウイルス量)が少ないと見逃してしまう恐れがあるというリスクもあります。
単に抗原検査と呼ぶ時はこちらを指していることがほとんどで、簡易検査や迅速検査などと呼ばれることもあります。
市販されているコロナウイルスの抗原検査キットは、この抗原定性検査を実施しています。
「抗原定量検査」とは、専用の機械によって抗原が検体にどれくらい含まれているかを調べる検査です。
基準値を超えれば陽性、超えなければ陰性とされます。
数値による具体的な判断ができるため、診断の精度が高く、PCR検査と同程度の正確性があると報告されています。
こちらも30分程度で検査が可能です。
しかし検査に専用の機械が必要で、既に他の感染症などの検査にその機械を利用していることから、コロナウイルス検査としての普及率が低いです。

最後にもう1つ「抗体検査」というものもあります。
こちらは、過去にそのウイルスに感染していたかを調べる検査です。
ウイルスに感染すると形成されるタンパク質(抗体)が血液中に存在するかを調べます。
ウイルスに感染した場合だけでなく、ワクチンを打ったことによって抗体ができた場合にも陽性とされます。

今回は以上ですが、患者さんから質問を受けた際に、薬剤師も説明できるようにしておくと良いですね。
薬学生の皆様はコロナウイルスの検査方法についていかがお考えでしょうか?
是非参考にして下さい!

メディセレ薬局 管理薬剤師 密原 将志

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