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メディセレ薬局 現場からの声

下部尿路症状に対する取り組み

今回は下部尿路症状(lower urinary tract symptoms;以下LUTS)及び膀胱留置カテーテル・腎瘻の管理についてお話したいと思います。LUTSは大きく3つ(蓄尿障害、排尿障害、排尿後障害)に分かれており、夜間頻尿で悩まれておる方は全国で約4000万人以上とも言われています。夜間頻尿が多いほど、夜間に起きる回数が多くなるわけですから転倒による骨折等による入院・死亡リスクも高くなってしまいます。そうならないようにする為にも治療の早期取組が重要であり、ツールの一つとして「排尿日誌」がありますので一日の排尿量、回数、質問に対する点数などを記載して(目安3日間程記載すれば医師が判断できるとされています)専門医に提出すると診断の助けになります。
主な処方薬では①前立腺肥大症に伴う排尿障害の治療薬(α1遮断薬:フリバス、ハルナール、ユリーフ等)、②前立腺肥大症の治療薬(PDE5阻害薬:ザルティア、5α還元酵素阻害薬:アボルブ)、③過活動膀胱の治療薬(抗コリン薬:ベシケア、ウリトス、ステーブラ、デトルシトール、トビエース、バップフォー、ネオキシテープ等)、④過活動膀胱治療薬(β3作動薬:ベタニス、ベオーバ)、⑤漢方薬(牛車腎気丸、八味地黄丸 等)が挙げられます。
また、主に在宅患者の中には膀胱留置カテーテルや腎瘻を留置しています。これは尿閉や血尿、結石などにより、尿路の閉塞を予防する場合や尿路の確保を必要とする場合にされており、訪問医師や看護師を中心として挿入中のケアを定期的に行っています。
以上のように日々、医療連携部門に関わるスタッフと在宅医療を担う医師・訪問看護師・ケアマネジャー・薬剤師等が在宅医療について定期的なカンファレンスや情報交換を行った上で治療をしています。薬剤師もこの連携の中に積極的に参加し医療に貢献できるようにしましょう。

メディセレ薬局  管理薬剤師  密原 将志

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